終わった話

経過した事物

2022.01.23

昨日手に入れた器に目玉焼き丼をよそって食べた。

工業品ではない器に自分で作った飯を盛るのははじめてで、箸があたって食べ物がすべる感触がまるで人肌みたいなあたたかさと滑らかさで驚いた。

土って、焼いてもなおこんなに水分を保持するの?

有機物と無機物が混和している物質だからだろうか。

 

晩ごはんに鍋を作って蓋をして火を通す間、ずっと放置していた資源ごみの分別をした。

前の職場で試薬を扱う仕事をしていた時、びん類の処分に際して、水を流しながら擦ることで剥がせるラベルと水に濡らすと剥がしにくくなるラベルがあることを知った。

あの時、流し台で試薬の強い匂いにやられながらなんでここにいるんだろうと思っていたし、じゃあいまなんでこの町のこの部屋のこの台所にいるんだろう、と考えてもよくわからない。

 

もうしばらくすると新しくもなくなる自分にとっての新しい職場で、軽い適応障害のようになっている。

前の職場でも同じくらいの時期にこんな状態になっていた。

いてもいい場所のこと、いつまでたってもわからないなと思う。

いや、いてもいい場所というよりも、いなくならなくてもいい場所がはたして存在するのか、私は自信がなくなっている。