終わった話

経過した事物

2021.05.29

早く起きたら早く明るくなっていたので、早く起きることにした。

顔を洗って、ゴミ箱を洗って、風呂を洗う。

もしかすると、調子のいい日かもしれない。

風呂場にカビキラーを散布して、放置する間に散歩に行く。

父はいっぺんに丸々一本使うと言っていたが、私はひとまず半分程度にしておいた。

父曰く、一度撒いたら半年は安心していてていいらしく、その計算だとこれで3ヶ月は持つだろうか。

3ヶ月後の自分がタイミングを覚えている自信はないし、3ヶ月後の自分のタイミングが掃除をできるコンディションかもわからない。

でも一応、記録を残しておくことにした。目先に望みを持っておきたかったから。

 

散歩には先日フリマアプリで格安で譲っていただいたデジタルカメラを持って行った。

目先の情報だけで単焦点レンズにあこがれていたが、ズームがついているカメラにしてよかった。私の肉体の代わりに近くまで寄ってくれる。

これは、存在と空間との関係をちょっと自由にしてくれる機械だ。見えないものが見えるようになりたい。見えているものを見ることすらいまだままなっていないけれども。

 

食べたり横になったり家事をしたり横になったり食べたり出掛けたりしていたら夕方になった。

なってもなお明るい。もうすっかり日が長い。

鶏むね肉を30分かけて焼いて、ビールと共に供した。なんて美味しいんだろう。あらゆる食用のものは存在そのものが美味しい。

空の青色が移り変わるのを見ながら、ずっと酒を飲んでいた。明日もいい表情をしているといい。