終わった話

経過した事物

2021.04.07


机の上の仕事が落ち着いてきたので、先輩に連れられて現場を回った。

久しぶりに踏む地面の上はやはり楽しい。こればかりやっていていいならば、天職だとすら思う。

帰りの車内で先輩から、なるべく現場に出るために中の仕事をいかにサボるかだよとご鞭撻を受けて、げに、と思った。

自分の机に戻るとたしかに書類とデータが積まれていていて、げげ、と思う。

バランスを取ることはなかなか難しそうで、形而上でも形而下でも、覚えなくてはならないことがたくさんあるんだろうな。

 

慣れないことをしたせいか疲れ果てて家に帰って、帰った家も到底安心できる場所ではなく、頭がおかしくなりそうだった。

半額になった弁当を食べて、灯油を買って、銭湯に行って、コインランドリーで回転を見つめるのが本日の生活。

半額の弁当か均一価格の冷凍食品を機械的にカゴと胃袋に入れる日々に辟易している。消化の悪いものばかり食べているからか、常にお腹が減っているのにも関わらず体重は増え続けていて、それがわりとつらい。いいことがなにもない。

生存のための活動を頑張っているが、そろそろ元の生活が恋しくなってきた。自炊がしたい。日常の中で何の意味も脈絡もなくお菓子を焼いたり花を飾ったりしたい。

それさえできればこのくらいのことはなんとでもなるのに、ということがいくつもある。