終わった話

経過した事物

2021.03.16

目覚めた瞬間、昨日とは違うとわかる。

カーテンをあけると地面に霜が降りていて、あからさまにふたたびの寒だった。

光の具合がとてもよくて、また朝のうちに散歩をした。

肺にちょうどよく刺さる程度の鋭さの冷気を吸って吐いてしていると、自分の生命活動のことがよくわかる。

たえず循環して外界と内界を交換している身体。

 

特異的な繁忙日。

普段はよしよしと撫でてなだめている仕事たちを片っ端から背負い投げして全部倒して退勤した。

慌ただしくしていると肉体の疲労に伴ってなんとなく充実感を持つけれども、実際はほとんどの時間を出来事への反応に使っているので、かけた時間と労力のわりには何も生み出せていないことが多い。

そういう仕事に対してなるべくマジにならないようにしたいなと思った。まやかしに磨耗したくはない。

 

来月以降の進退が決して、関係各位に連絡をした。

連絡を回していくごとに自分の脳もまた空転していくのがわかる。焦るな自分。

引越しをすることが確定したので、手当たり次第に思い出を不燃物に変えてゴミ袋に集積した。

物を捨てるというのは、いざやってみると結構楽しい行為かもしれない。破壊を前向きにやれることってなかなかないから。

捨てれば捨てるほどもっともっと捨てたくなっていくけれども、終わりの時間を決めてキリのいいところで切り上げる。

なるべくマジにならないようにしないといけない。