終わった話

経過した事物

2021.02.18

昨日整えてもらった髪型を気に入っている。
職場のトイレには入り口の真向かいに鏡があり、休憩に向かうたびに昨日まではいなかった人と目が合うのでオッ!となる。
好きなバンドの人達の髪型を意識しているので、そうしたときに一瞬、〇〇さんだ!と錯誤するのが楽しい。私はかなしいかな絶望的なまでに〇〇さんではないが。
ベースはおかっぱにしていて、理想としては毛先がもっと空間を切り裂くような切断面になればいいなと思う。そうなったら今よりもうすこし自分の生きるスペースをこじ開けて生きていける気がする。

 

引き続き、中島らもさんのエッセイを読み進めている。
とにかく文章がうまくて、話が面白い。すんなり飲める温度の煮えたぎったマグマ、という感じ。
小中学生の頃、自分の本棚に読む本がなくなってしまい、納屋にあった父親の本棚から引き抜いた司馬遼太郎を読んでいたときの感覚を思い出した。
そこに書かれた文と自分の頭の中が会話をして、意図せずに声が漏れるような読書。さみしいけど本を閉じたらそれで終わってしまう会話。
自宅で1人で、うぉぉー、とか、おもしれー、とか口に出しながら読んでいる。意味を伴った声はTwitterに流している。だれもいないけどだれかいる場所、皆が欲してるものじゃないか?

 

寝不足が続いているときに飲むコーヒーがちょっと気持ちいいということに気付いてしまった。
ぼんやりした脳髄がパキッとカッとなって、心臓が速くなって、たのしい。
このまま寝る前のコーヒー習慣を続けて常に自分をほんのり寝不足の状態に保っておけば、またコーヒーを飲むたびにどんどんたのしくなっていくのかもしれないけど、気が付いたら鬱の底に辿り着いているような気がするので、やらない。
それならばと代わりに酒を飲みたい気持ちがあったが、明日も仕事なのでグッとこらえて大人しくハーブティーを飲む。
草の葉を煮出した汁を啜って自室でひとりごち、かわいいねわたしは。