終わった話

経過した事物

2021.01.27

寒さで午前3時に中途覚醒した。

近ごろ夜半の冷え込みがひどくて、肩がつめたくなってひどく凝って目が覚める。

東北の冬をひとりの体温で越すのはなかなか厳しいものがある。

なんちゃって、ストーブをつけてゆたんぽを温め直せば再び寝つけるんですけどね。

眠りが浅いせいで変な夢ばかり見るので、毎夜見たくもないB級映画を観ているような気分でいる。


出勤しても、頭がぼんやりしているからか、やけに夢想が広がる。

やたらに見る奇妙な夢を昇華するためにその内容をまとめた本を作りたい。

一日一首短歌を推敲してSNSに載せて習熟したい。

生存のための自炊についてやり方をまとめたwebサイトをつくりたい。

やってみたいことはいろいろあるけれども、平日の退勤後は大抵へろへろになっているし、休みの日は存分にぼんやりしているとそれだけで終わる。

自主制作をする人たちがよく言及している、やる気問題についてようやくわかったような気がする。腰が重いというのはこのことか。

実際の行為は大変に思うのに、ならばこのやってみたいと思う気持ちはなんなんだろう。

どの部分を欲しているんだろう。


職場であくせくしているうちに頭がまた過去のヤバいあたりに飛びそうになったが、すかさずお局さまのデカい声で天気の話が聞こえてきてこればかりは大感謝した。

自分に深く潜っている時期は人と距離をとりたくなるけれども、沈みそうになったときに想定外の出来事が起こるとそっちに意識を取られて引き上げてもらうことができる。


退勤後、帰宅してお茶を淹れてドラッグストアで20%引きで買ったヤマザキパンの2個入りのケーキの残ったもう1個を食べた。

夕暮の薄暗がりの中でゆっくり食べるケーキはたいそううまく、こんな時間ばかりならばいいのになあと思う。

晩ごはんは肉団子の鍋にした。

ビニール袋でタネを混ぜて端を切ってそこから鍋に投入して団子をつくる機構を生み出したが、これは高確率で異物が混入するのでよくない。

はじめて作った肉団子はホロホロ崩れて、団子というよりどちらかというと肉塊といった様相だった。


寒さのせいか周りのみんなも肩が凝っているらしい。

何の技能も持たない一般人としては他者の精神のつらさには干渉できても肉体のつらさには干渉できないことを時折歯がゆく思う。

いや、精神のつらさにもさほど干渉はできない気がしてきた。そちらも特殊な技能が必要だ。

我々はさみしいくらいに別個の存在だから、せめて同じ空間にいることしかできないよなと思う。

湿布を貼りたい人にその手伝いをすることくらいはできるのかな。