終わった話

経過した事物

2021.01.06

家族全員仕事が始まり、正月気分は我ばかり。

家にひとりきりになったことで気を抜いてダイニングの床で寝ていたら、身体が冷えたのか重めの頭痛に襲われた。

ここのところ、日常的に無理をしているから風邪を引きやすいのかと思っていたけれど、気が抜けた時の気の抜きようがあまりにも迂闊だからそのタイミングで風邪を引くんだな……、と気付いた。反省。


やっていることは変わらず、本を読んで映画を見ている。夜の晩ご飯作りが加わったくらい。

年末に購入したウー・ウェンさんのレシピ本『料理の意味とその手立て』の炒め物の項を参考に、豆苗の塩炒めとトマトと卵の炒め物を作ってみた。

子曰く、青菜を炒めるときは事前に塩を振って水を抜いておくと火の通りがいいらしい。

その通りにすると、するすると透き通っていく緑が綺麗だった。

トマトと卵の炒め物には水溶き片栗粉でとろみをつけるという知見を得た。

こちらは塩加減がまだ掴みきれていない。が、薄めの塩で食べる玉子は舌にやさしい味がして、これはこれで美味しい。

どちらも家族の評も悪くもなく、安心した。

 

料理の意味とその手立て

料理の意味とその手立て

 

 


録画していた『逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!』を見た。

めまぐるしく提示される定義づけされた愛や社会課題にやや辟易しつつも、これはいいドラマだな、と思う。

途中に挟まれるCMを見ているうちになんとなく、いま自分に実行できる愛の形は、ごはんを作って食べること、作ったごはんを食べてもらうこと、みんながこれからもその営みを続けられることを守ること、のような気がしてきた。

多分、味の素のCMを見たんだと思う。化学調味料を産んだメーカーが提示する「Eat Well, Live Well.」のメッセージを受け取るのを長らく悔しく思っていたが、仰ることはその通りなので何も言えない。

私は農林水産省のビジョンにも納得してしまっていて、それもまた悔しいが認めざるを得ない。食と環境を未来の子どもたちに継承することが使命って、カッケーっす。本当にそうだよね。農は営みだし資源だし未来だよね。

自分が所属する組織や依る存在は変わるが、根本的な感覚はあまり変わらないなと思う。ずっと料理と農に興味があり、それらを通して人との関わり方を探っている。

とにかく、これからもがんばって働くぞ、の気持ち。


逃げ恥新春SPはグッとくるシーンもグサッとくるシーンもたくさんあったが、新型コロナウイルスについて触れられた途端に涙を堪えることができなくなり、自分自身それに驚いた。

言葉で説明することができない、未処理の悲しさや虚しさが自分の中にある。

きっと多かれ少なかれ、自覚があろうとなかろうと、みんながそうなんだろうと思う。

いままだドラマに閉じ込められていない現実が拡大していっている。

我々はほんとうによくやっている。しかしこれからもよくやり続けなければならない。

切り離して眺めてあれこれ考えるのではなく、迫り来るものを手で払うように判断していかなくてはならない。

キツいっすね。また会える日やいつか会える日を信じて頑張ろうね。