終わった話

経過した事物

2020.12.29

地元の友達に誘われてスケートに行った。

いつも年末に同じ友人(達)が誘ってくれていて、去年か一昨年に訪れたときは転ぶのも楽しくて大いにスピードを出していた気がするのに、いまは転んだ先が怖くてなかなか思い切った滑りができない。

どんどん置いていかれて、疲れてベンチに座り込んでしまった。

私ってこんな感じだったっけか。わりと結構、おちゃらけてた気がするんだけどな。

あからさまに消沈している様子を見て、友だちが声をかけて気遣ってくれて、申し訳ない。


同世代の友人複数人で久しぶりに集まると、結婚まであと何年あるかとか、いまの仕事を続けるかとか、タイムリミット付きの話が多くてちょっと滅入ってしまう。

すこし前までは自分もよくそんな話をしていたのに、偶然身辺が更地になったからと言って、そういった悩みを敬遠してしまっていることをなんか卑怯だなと思う。

でもいまは、選ばれるためにも選ぶためにも生きたくない、と思っている。というか、それらの行為について恐怖すら抱いている。決して選ばれたくないし選びたくもない。頼むから知らない間に私をリングに上げないでくれ。あっという間にダウンしちゃうから。

 

メインの用事が終わってもなかなか帰りがたい雰囲気があり、カフェに行って各々好きなスイーツや飲み物をセットではなく単品で頼んだ。

ぼそっと呟かれた、「なんか私たち大人になったね」という言葉が舌の上で苦かった。

コップの中のレモン水をちびちび飲んだ。