終わった話

経過した事物

2020.11.13

病的に痩せた女の人と一緒に寝て恋人同士になり、地元に連れて帰ったところ熊に襲われる夢を見た。

おそらく、近頃NHKのニュースでクマ被害の報道をよくみているのと、先日教育テレビのドキュメンタリーで見た拒食症のカメラマンの特集が印象的だったのだろうと思う。


ドキュメンタリーの彼女の名前はレネといい、10歳の頃から拒食症とともに生き、自分の身体のポートレートを撮る活動をしていた。

自分を病人ではなくカメラマンだと主張する彼女の身体はどうみてもエネルギーが足りていないのに、体内にはとほうもない熱量が躍動しているように見えて、とても綺麗だと思った。

病気を手放したかったりある時は求めようとしたり、屈しようとしたり勝とうとしたりと葛藤する彼女の心の動きは、住む場所も境遇も遠く離れたわたしにも共感を覚えるもので、生きている彼女の姿に心をうたれた。


夢の中で熊に襲われたわたしは119と110どちらにかけたらいいのかを迷っているうちに目が覚め、職場の先輩にその話をすると妙に冷静だねと言われた。

みんなが熊の食料になる前にどっちでもいいからもっとはやくかけた方がよかったと思う。


夜には引越しの際にお世話になった友人が新居を訪ねてくれて、一緒にごはんを食べた。

養豚場で働く彼女がおそらく10ヶ月前に種付けしたと思われる豚ロース肉は切り口から見える肉の繊維がキメ細かくて綺麗で美味しかった。

職場の先輩からもらった大根や最寄りのスーパーで買った野菜を蒸して、味噌ごまマヨネーズを和えたタレにつけて供した。

最終的にはおいしく食べられた日だった。

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