終わった話

経過した事物

師走ですね。一年でいちばんおもしろくてうまいことを言いやすい月名。

私の会社における師(私は従事というよりは師事に近い気持ちで農業法人で労働をしています。)もまた走り回っていて、師の指示を受けるかたちでわたしも走り回っています。どこに向かって走っているかというと、つい先日までは社員旅行の幹事として福島県会津あたりに向けて走っていました。

 

会津ではいろいろなものを見ることができました。

山々に囲まれた湖のおおきい水。お城の手前にあるお土産屋さんの関所。江戸時代から続く宿場町の茅葺き屋根の下にもまたお土産が並んでいて、その一本道のいちばん奥にあるお墓とお寺。

私の地元にも水やお城や茅葺き屋根はあり、過去に住んだ街やいま住んでいる町にもそういったものは存在するのですが、それらとはまた違った趣のそれらに出会えたことは幸福でした。

この世は気候とか歴史とかのことなりで生まれるある概念の無数のバージョン違いによってできていて、それってかなり退屈しないな、ということを思いました。

私の師事するまたひとりである寺山修司さんは「想像力より高く飛べる鳥はいない」ということばを残していて、それは氏と同じ東北の奥の想像力の枯渇した薄暗い田舎で育った私にとって教えのような救いのような言葉であったのですが、想像をするためにも現実におけるバリエーションを見ることはひつようで、それによって想像はみた現実以上のものになっていくのであろうと思います。

 

もっといろんなものをみたいし、もっといろんなものをわかりたいし、わかろうとすることを楽しんでいたいです。

今月も来月も来年もがんばるぞ。

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おおきい山
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お城
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茅葺き屋根
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ちいさい水