花を買えた話
先日、我が家にアネモネが来ました。
私が花屋でアネモネを買ったからです。
花屋のお姉さんによると、アネモネは気温や光に反応して花が開いたり閉じたりするらしいです。
そう言いながら花を包むお姉さんの手際があまりにもよく、その仕組みまでは聞くことができませんでした。
私は生き物が苦手です。
特に、買われている植物や、飼われている動物、人間の子供。
未知数の知性に相対すると、どう対応していいのかわからなくなります。
どうすれば意思の疎通ができるのか、わからなくて怖い。
相手が不快でないかどうか、どうすれば快くなってくれるのか、わからなくて怖い。
おそらく私は、わからないことを恐れていて、さらにコミュニケーションの大部分を言語に依存しているため、言葉が通じない相手に対して非常に臆病になってしまうのだと思います。
恋愛が下手なタイプだ。困った。
これまでに親しい人から花を贈られることが何度かあったのですが、ことごとく枯らしてしまってかなり落ち込みました。
やっぱり恋愛が下手なタイプだ。複合的な意味で。
でも、私に花をくれる人がいてくれたおかげで、自分で自分に花を買うに至れたのだと思います。
なかなかままなりませんが、私は幸福です。
アネモネは、暖かくて明るいと花を開き、寒くて暗いと花を閉じます。
朝は一緒に起き、夜は一緒に眠ることができるので、生きているのだなということが確認できて安心します。
こうして、非言語コミュニケーションが獲得されていくのかもしれません。
アネモネのこと、大切にします。一緒に幸せになります。
腐敗と乾燥が二人を分かつまで。