2020.12.15

雪のことを考えているだけで１日が終わる。

雪藪を踏んだことのない人にはわからないだろう、と思った。

予想外の豪雪だったため、雪かきをしたくても手元にスコップも長靴もなく、文字通り足踏みしている。

ホームセンターまでの道のりはデコボコのスケートリンクで、到底辿り着けそうにない。

毎朝毎晩、周りの住民に申し訳なくて、顔を上げられずに歩いている。

雪かきが「察しの文化」なの、ちょっとヤダなと思う。

寒いのに早く起きて重労働をするなんて、報酬をもらわないとやっていられないレベルだ。

しかし、窓の外で延々と降り注ぐ粉雪を見て、そんなこともいってらんないか、と思った。

新型コロナウイルス感染症と同じで、人類は環境に対応して適応して生きていくしかないんだ。

それに、我々がわりと自然にそうできることを、我々はもう知っている。

帰宅してニュースをつけると、今日の最高気温は-2℃だったとのこと。

-2℃！？！？ 冗談抜きの冬がやってきてしまった。

明日の予想最高気温は0℃らしい。0℃……。

木の枝に積もった雪が重さに耐えかねて崩れ落ちる瞬間を見られた時だけ、綺麗だな、と思う。

あとの時間は、家までどうやって帰るかということと、雪かきのことを考えている。

そうやって考えているうちにどんどん時間が過ぎて、冬はやり過ごされていくんだろう。

真白の冷たさになにもかも覆われている。