終わった話

経過した事物

2022.10.04

朝起きて、アラートがなって、今日は「他国のミサイルに上空を通過された日」になってしまった。
5年前にもミサイルに頭上を通過されたことがあって、そのときはカーテンを閉めて換気扇を止めて布団を頭まで被って、窓の外が光って目の前の建物が爆散する光景を想像して震えていた。けれども、いざ通過してしまえば誰も何も傷ついていなくて、そのことがとても不思議だった。
今朝はカーテンを閉めて、職場の人と連絡をとりあって、窓から離れた場所で出勤のための身支度をしていた。今回は、通過してくれればその後に日常があるとわかっていた。

出勤して、細々とした業務を粛々と片付けるうちに、ぐったりと疲れてしまった。
週末に観たミナペルホネンの展示や、ミナペルホネンの店舗で働く79歳の女性のインタビューなどの影響で、「暮らしあっての生活」の気持ちを大切にしたいという気分になっている。
気分はあるのに、実情は伴わず、悔しい。
せめてもの抵抗として、台所に立って、まな板を敷いて、ナイフを持って、柿を剥き、いちじくを剥き、たらふく食べた。