終わった話

経過した事物

2021.02.23

あかるい陽光にそぐわぬ暴風(雪)。

 

午前中は引きこもって読書をして過ごし、午後になって散歩に出掛けた。
山を降りて沢を下って徒歩20分のコンビニでカフェラテを飲んで、また山を登って帰路につく。
あかるくて桜色めいている光を浴びた川面やカーブミラーや看板が綺麗で見惚れる。
風に垂れた竹藪の笹の葉を撫でたら猫の背のような触覚がした。
PARKGOLFさんのアルバム『REO』のカラフルな音が耳に楽しい。
自分の存在を根底から覆されそうな暴風に吹かれながらも、身体感覚を味わい尽くして幸せに思う。ここしばらくでいちばん幸福な時間だった。

 

いまの自分はまだ足腰が丈夫で、暇がありあまっていて、いつでもコンビニで買い物できる程度のお金もあって、普段の生活の中ではそういった要素をもてあましてばかりいるような気でいるけれども、散歩を生活の軸に置くのであればこんなにいい時期は今後そうそう訪れないかもしれないな、と思った。
もしも家庭を持ったら祝日のこんな時間に勝手にぶらぶらと1人で過ごすことはとてもできないだろうし、家族を喪いきった後では身体や認知が衰えて好きなように歩けないかもしれない。(きっとその時にはその時のたのしみがあるんだろうけれども。)
社会的動物でありながらにしてひとりを楽しむ時間を持てるのは案外贅沢なことだ。悪くないような気がする、20代後半地点。

 

帰宅してもまだあかるくて、ビールを1本だけ飲んで家事をやってぼんやりしてたら夜になった。
明日からの仕事がだるいな。まぁ、だるいくらいで丁度いいでしょう。そんなものにかまけず、また散歩をしよう。

 

 

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