終わった話

経過した事物

2020.12.19

休日。起き抜けからテレビでYouTubeを流す。

U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESS (KAKATO)のユニットが好きで、でも音源が発売されていないので、いまのところYouTubeで観る他に聴く方法がない。

PVも凝っているので、むしろYouTubeがベストな視聴方法のような気もする。

 


U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESS / 七曜日(Nana-Youbi)

 

連続再生で日本語ラップの人たちがサジェストされていく。日が明るいうちはゆるいのが好きだ。

田我流の『ゆれる』のPVのような部屋に住んでいる人、日本にどのくらいいるだろう。

お友達になって、お部屋に遊びに行きたい。

 

 

夕方から明け方にかけて大雪の予報なので、家にこもっておでんを炊くことにした。

雪がひどくならないうちに買い出しに行って材料を買う。一番搾りも一本だけ買う。

スーパーの練り物売り場は商品の入れ替えの真最中で、通路に伊達巻やかまぼこの段ボールが重ねられていた。歳末かよ。

 

夕方、いよいよ雪が深まって暗くなってから、白ごはん.comのレシピ(おでんのレシピ/作り方:白ごはん.com)で出汁を取って具材の下ごしらえをして、合わせて火にかけた。

土鍋ひたひたの汁が吹きこぼれないか心配で、椅子に座って本を読みながら様子を見る。

本に集中しつつ、時折こんにゃくや大根を適当に沈めてやっていると、おだやかな気持ちになっていく。

(たしか)江國香織さんが、なかなか進まない原稿の校正の締め切りが迫っているとき、あえて時間のかかる煮込み料理をつくりながらその側であくまでついでのような気持ちで作業をすると捗る、という内容のエッセイを書かれていて、それを読んでからというもの、キッチンに椅子を持ち込むことに憧れを持っている。

いまの部屋はキッチンと洗濯機を置く場所がひとつになってつくられていて、料理や洗濯をしながら踊ることができるくらいの広さがある。椅子だって余裕で置ける。

ベッドのあるワンルームとは別のもう一つの部屋のようになっていて、こちらでの生活もかなりたのしい。

結局、最後まで鍋が吹きこぼれることはなく、沸騰していない状態でも具材にだんだん火が通っていくことがわかった。これが「炊く」か。

 

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朝から流しっぱなしにしているYouTubeが同じ曲を流すたびに、停滞を感じてすこし焦る。

でも、バニラモナカジャンボをつまみにウイスキーの水割りを飲んで、どうでもよくなった。

凡庸な夜でいい。ずっと凡庸な夜がいい。

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